メチオニン(Methionine)とは
- メチオニン(Methionine)は、体内で合成されない必須アミノ酸の一つ。
- 側鎖に硫黄を含んだ疎水性のアミノ酸である。
- 血液中のコレステロール値を下げ、活性酸素を取り除く作用がある。
- ピルビン酸へと代謝する経路が存在するため、糖原性をもつ。
- 硫黄移動経路によりシステイン、カルニチン、タウリンの生合成や、レシチンのリン酸化などリン脂質の生成に関与する。
- メチオニンが不適切な変換を受けると動脈硬化症が起こることがある。
- メチオニンはキレート剤でもある。
- メチオニンの誘導体である S-アデノシルメチオニン (SAM) はメチル基の供与体としてはたらく。
- 対応するコドンが単一なアミノ酸は2つだけであり、1つは AUG でコードされるメチオニン、もう1つは UGG でコードされるトリプトファンである。
- コドン AUG はリボソームに mRNA からのタンパク質翻訳を「開始」させるメッセージを送る開始コドンとしても重要である。
- 結果として真核生物および古細菌では全てのタンパク質のN末端はメチオニンになる。
- しかしながら、これは翻訳中のタンパク質に限るものであり、普通は翻訳完了後に修飾を受けて取り除かれる。
- メチオニンはN末端以外の位置にも出現する。
- メチオニンを多く含む食物として果物、肉、野菜、ナッツ、マメ科の植物があげられる。
- 特にホウレンソウ、グリーンピース、ニンニク、ある種のチーズ、トウモロコシ、ピスタチオ、カシューナッツ、インゲンマメ、豆腐、テンペに豊富に見られる。
- 肉類では鶏肉、牛肉、魚肉など大部分のものに含まれる。
- 2-アミノ-4-メチルチオブタン酸のこと。
- 等電点は、5.74。
メチオニン(Methionine)の構造式
メチオニン(Methionine)の構造式