トリプトファン(Tryptophan)とは
- トリプトファン(Tryptophan)は、体内で合成されない必須アミノ酸の一つ。
- 2-アミノ-3-(インドリル)プロピオン酸のこと。
- 側鎖に、インドール環を持つ。そのため、芳香族アミノ酸に分類される。
- 略号は、Trp または W。
- 等電点は、5.89。
- 蛋白質構成アミノ酸で、必須アミノ酸の一つである。
- 糖原性・ケト原性を持つ。
- 多くのタンパク質中に見出されるが、含量は低い。
- NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド。生体内において、酸化還元酵素に関与する補酵素として重要)をはじめ、セロトニン・メラトニンといったホルモン、キヌレニン等生体色素、また植物において重要な成長ホルモンであるインドール酢酸、などの前駆体として重要。
- トリプトファンの代謝は極めて多様であり、また複雑である。
- 大きく分けて以下の4系統に分類される。・セロトニン経路 脳・腸・マスト細胞。セロトニン・メラトニンの合成に向かう経路。・グルタル酸経路 肝臓。エネルギー源として完全分解にいたる経路。・NAD 経路 肝臓。NAD の合成に向かう経路・蛋白質合成 全身。
トリプトファン(Tryptophan)の構造式
トリプトファン(Tryptophan)の構造式