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糖化関連の書籍
「生体の科学 特集 グリケーション(糖化)」
生体の科学 特集 グリケーション(糖化)
- 生体の科学 特集 グリケーション(糖化)
- Vol.58, No.6、2007年11・12月号
- 2008年12月発行、B5判、87頁、¥1,600(本体)
- 医学書院
- http://www.igaku-shoin.co.jp/journalDetail.do?journal=32126
内容
人は正常な状態でも5mmol/Lのグルコース溶液にどっぷり漬かっているため、糖化反応の影響を避けることができません。この観点から、近年、医学分野で糖化反応が注目を集めています。
特集では糖化反応の最終生成物であるAGEsと糖尿病および老化との関係について最新情報が集められています。
本誌では12名の医学、薬学分野における糖化反応の研究者が、生体中AGEsの生成や蓄積の影響に関する最新実験データを紹介されています。特に、ヒト血中脂質糖化物の意義やAGE受容体の1つであるRAGE(receptor for AGE)の発現・シグナル伝達メカニズムの解明は新しい知見であり、生体の糖化に関係するテーマが、今後ますます大きくなることを予感させます。
最新の糖化研究がどの段階まで進んでいるのかを知るには、好適な本です。
目次
- AGEs(終末糖化産物)にはどんなものがあるか 毒性終末糖化産物仮説
- メイラード反応産物の糖特異性と抗酸化性
- AGEの構造解析
- 糖化リン脂質の検出と解析
- 内因性細胞外分泌型RAGE(esRAGE)の構造と機能 AGE-RAGE相互作用を中心にして
- 非酵素的糖化抑制活性を有する天然薬物
- 腎臓によるAGEの代謝機構 :近位尿細管上皮細胞の役割
- 足細胞(ポドサイト)のシグナル伝達系とAGEの影響
- 2型糖尿病性腎症ラットモデルにおけるAGEsの関与
- 血栓形成とAGEs
- AGEsの血管新生抑制機構
- AGEsによる間葉系幹細胞の分化の抑制