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「老化を止める7つの科学-エンド・エイジング宣言」
老化を止める7つの科学―エンド・エイジング宣言
- 老化を止める7つの科学 ― エンド・エイジング宣言
- D.G. Aubrey, R. Michael 著、高橋則明 訳
- 2008年7月発行、B6判、488頁、¥2,700(本体)
- 日本放送出版協会
- http://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=0130&webCode=00813022008
内容
SENS計画(strategies of engineered negligible senescence:加齢をとるに足りないものにするための工学的戦略)をすすめる、米国メトセラ財団の会長兼主任研究員、オーブリー・デ・グレイ博士とリサーチ・アシスタントのマイケル・レイによって書かれた、「アンチ・エイジング」の先をゆく「エンド・エイジング」対策について解説された書籍です(原書名:ENDING AGING:The Rejuvenation Breakthroughs That Could Reverse Human Aging in Our Lifetime)。
著者らは、リポフスチン(不飽和脂肪酸の過酸化により細胞内に形成される不溶性色素)の除去、ミトコンドリアDNAの突然変異の無毒化、AGEsよる架橋形成やアミロイド蓄積の阻止など、7つのダメージ対策がエンド・エイジングにおける課題であると提言しています。
本書の「第9章 AGEの拘束を断ち切る」では、主に米国で行われてきた糖化阻止薬開発の背景や経緯をもとに、糖化反応のメカニズム、糖化が生体に及ぼす影響、糖化阻止薬アミノグアニジン開発の失敗、AGEs分解剤アラゲブリウムの効果などが44頁に渡って紹介されています。
生体の糖化抑制の難しさやエンド・エイジングにおけるAGEs蓄積防止の重要性が、引用文献と共に平易な文章でわかり易くまとめられています。
目次
第1部
第1章 ひらめきの瞬間
第2章 目をさませ―老化は命を奪う!
第3章 老化の神話を暴く
第4章 若返りを設計する
第2部
第5章 細胞内発電所のメトルダウン
第6章 スタートを切る
第7章 生物的焼却炉を改良する
第8章 クモの巣にかかった細胞を開放する
第9章 AGEの拘束を断ち切る
第10章 ゾンビを眠らせる
第11章 新しい細胞を作る
第12章 細胞核の突然変異とガンの克服
第3部
第13章 老化との戦い
第14章 老いのない未来へ向かって
第15章 老化と戦いの戦時公債