リシン(Lysine)とは
- リシン(Lysine)は、体内で合成されない必須アミノ酸の一つ。
- リシン(Lysine)は、α-アミノ酸のひとつ。
- 側鎖に、4-アミノブチル基を持つ。
- 略号は、Lys または K。
- 等電点は、9.75。
- 側鎖にアミノ基を持つことから、塩基性アミノ酸に分類される。
- タンパク質構成アミノ酸で、必須アミノ酸である。
- 植物性蛋白質における含量が低く、動物性蛋白質摂取量の少ない地域での栄養学上の大きな問題となっている。
- ケトン生産性を持つ。
- ヒトの1日あたりの必要量は、1~1.5gである。
- リシンが欠乏するとビタミンB群の1つ、ナイアシンの不足を招く。
- これによりペラグラ(ニコチン酸欠乏症候群)にかかることがある。
- サプリメントとしてヘルペスの予防にも利用される。
- 穀物中には含まれないが、豆類には豊富である。魚にも多く含まれる。
- リシンは蛋白質分子に対してメチル化やアセチル化による翻訳後修飾を行う。
- コラーゲンはリシンの誘導体であるヒドロキシリシンを含む。
- 細胞から分泌が行われる際に、小胞体またはゴルジ体におけるリシン残基の O-グリコシル化が特定の蛋白質に印を付けるのに使われる。
- 哺乳類においてはα-ケトグルタミン酸によるアミノ基移動を経て代謝され、アセチルCoAを与える。
- バクテリア分解によって脱炭酸を受け、カダベリンとなる。
リシン(Lysine)の構造式
リシン(Lysine)の構造式