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「糖尿病・動脈硬化症とグリケーション仮説」

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糖尿病・動脈硬化症とグリケーション仮説

糖尿病・動脈硬化症とグリケーション仮説
 

内容

原著(The Glycation Hypothesis of Atherosclerosis)は、LDLの糖化が酸化LDL発生の発端であり、それが動脈硬化の病態へどのように関与していくのかを提示・推論することを目的に、10名の海外専門家が各章ごとに執筆した書籍です。

訳者は糖尿病・内分泌内科専門医と麻酔科医の2名で、実際に酸化LDLとヒト冠動脈内皮細胞や腎糸球体内皮細胞とグルコースおよびNO(一酸化窒素)に関する研究の経験者です。

メモランダムとして訳者らが付け加えた9つの最新トピックスは、本書の内容を理解する上で有用です。動脈硬化症に着目した糖化反応の研究や糖尿病・メタボリックシンドロームにおける生体糖化の影響を理解する上で有用な情報を得ることができます。

目次

第1章 動脈硬化

はじめに
動脈壁
アテローム形成
アテローム形成における全体的な要因
リポ蛋白酸化:脂質誘導型動脈硬化の焦点
アテローム形成における細胞反応
プラーク増大に果たす血栓症の役割
プラークの不安定性と破綻
臨床的方向付け
結論

第2章 メイラード反応

はじめに
反応機序と経路
メイラード反応速度への影響因子

第3章 グリケーションと後期反応生成物(AGE)

はじめに
グリケーション前期反応生成物-蛋白フルクトサミン
グリケーション後期反応生成物
生理的条件下における蛋白グリケーションとAGE形成速度
グリケーションと動脈硬化論議
結論

第4章 動脈硬化におけるグリケーション後期反応の役割

はじめに
グリケーション後期反応
AGE形成に対する血管反応
血流と血管反応性に対する
AGEの影響
酸化修飾
脂質グリケーション後期反応と酸化修飾
リポ蛋白(LDL)のグリケーション後期反応
アミノグアニジンによるヒト血漿LDLの低下
結論

第5章 LDL糖酸化 :生化学視点から

はじめに
グルコース酸化反応の本質
LDL酸糖化と泡沫細胞形成
ヒト動脈硬化巣剖検所見
結論と問題点

第6章 グリケーションと細胞外マトリックス

細胞外マトリックス
細胞外マトリックスの主要成分
細胞外マトリックスの代謝回転
メイラード反応
グリケーション後期反応生成物(AGE)
AGEと動脈硬化性プラーク形成
まとめ

第7章 糖尿病合併症としての動脈硬化

はじめに
糖尿病患者における動脈硬化の罹患率と頻度
糖尿病性大血管障害における
病理学的所見
動脈硬化性疾患のリスクファクター
代謝性症候群/シンドロームX
世界保健機構(WHO)による糖尿病血管合併症に関した他国家研究
結論

第8章 ショ糖(砂糖)と冠動脈疾患

はじめに
CHDの疫学
ショ糖とその生理的作用
結論

第9章 動脈硬化危険因子としてのショ糖摂取 : 生化学的観点からの補遺

はじめに
ショ糖摂取の生理的意義
代謝
結論

第10章 ラクトース(乳糖)摂取と動脈硬化関連の疫学的証拠

はじめに
ラクトース摂取がアテローム形成を起こすという見せかけ論議
ラクトースの実験的証拠
ミルクとラクトースの疫学的根拠
結論

第11章 あとがき