第61回日本栄養・食糧学会大会 | 参加報告

イベント情報

5月17日(木)~20日(日)、国立京都国際会館にて『第61回日本栄養・食糧学会大会』が開催されました。

第61回日本栄養・食糧学会大会

アークレイは本大会において、果樹研究推進協議会の協力企業としてランチョンセミナーおよびブース出展に参加致しました。今回の活動は、果樹試験研究推進協議会を主体とした協力企業6社・3団体によるもので、柑橘類の中でも特に我々日本人になじみのある温州みかんに特徴的に多く含まれる機能性成分β-クリプトキサンチンに焦点をあてたものでした。このβ-クリプトキサンチンを国民健康増進や関連商品開発にお役立て頂くために、ランチョンセミナー等を通じて、これまでの研究成果を発表しました。

19日のランチョンセミナーでは、杉浦 実 先生(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所健康機能性研究チーム 主任研究員)より、『β-クリプトキサンチンをバイオマーカーに用いたミカンの摂取と健康に関する栄養疫学研究 : 三ヵ日町研究』というテーマでのご講演が行われました。

第61回日本栄養・食糧学会大会

β-クリプトキサンチンは欧米における近年の疫学研究から、ある種のがん、肝疾患、動脈硬化、糖尿病、骨粗鬆症に対して高い予防効果を有することがわかってきました。そして日本においても、β-クリプトキサンチンに関する研究はこの10年ほどの間に著しく進み、がん、骨粗鬆症、リウマチ、歯周病の予防効果が明らかにされてきました。

杉浦先生が取り組まれている研究の一つである三ヶ日町研究とは、平成15年度より開始された国内有数のミカン産地住民(ミカンを高頻度で摂取している人達)約1,000人を対象とする栄養疫学研究のことです。今回のセミナーでは、三ヵ日町研究の平成15年度の調査(ベースライン調査)における結果から、ミカンをよく食べる人は肝疾患、動脈硬化、インスリン抵抗性、そして骨密度低値のリスクが低かったという知見をご紹介頂きました。そして今回の調査に引き続き10年間の追跡調査を行い、ミカン摂取と疾患予防についての強固な因果関係を調査・研究される計画とのことでした。

杉浦先生のご講演は、β-クリプトキサンチンについてあまり精通していない人にとっても非常にわかりやすく、今後の研究成果が期待される非常に興味深い内容でした。

第61回日本栄養・食糧学会大会
第61回日本栄養・食糧学会大会

また、果樹試験研究推進協議会の展示ブースには常にたくさんの方々にお越しいただき、協議会としての今後の方向性や、β-クリプトキサンチンの有用性を活かした製品開発の状況等に関する質問を数多く頂くことができました。

アークレイは本展示において、開発製品『うんしゅうみかんパルプ(仮名)』を初披露させて頂きました。本製品は、うんしゅうみかんを用いたペースト状の機能性素材であり、β-クリプトキサンチンを高濃度に含有しております。製品の詳細に関しましては、5月30日より開催されますifia JAPAN 2007においてパネル展示を行うとともに、本サイトからも積極的に情報公開を行う予定としております。

ご多忙中にも関わらずご参加下さいました皆様におかれましては、誠にありがとうございました。

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